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フジ子・ヘミング−魂のピアニスト
ピアニスト、フジ子・ヘミングさんの自叙伝です。
才能があったとしても、それが開花するまでの試練に人は耐えられるか?ということを、改めて問い直すことのできる一冊でしょう。
カラヤンとの遭遇。そしてチャンス。
バーンスタインの前でピアノを弾くという奇跡的なチャンス。
しかしながら、その挫折。チャンスをモノにできない悔しさ。
ほんと、天賦の才能というのは、開花されるまで耐えることではないかと思いました。
耐えれない試練はないといいますが、彼女のような「ドンピシャ」な試練を前にしたとき、わたくしはどうだろうかと、恐れおののくばかりでございました。
最も重さを感じたところは、あとがきのこの1文でした。
「だから、犬や猫にだけに知ってもらいたいことは、うやむやな結果になっているはずですから、どうぞわかってください。」
すばらしい。
< 作成日 2006/06/23 >
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