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経済学的思考のセンス
題名は固いのですが、具体的な身近な事象を材料にして、おもしろい視点の変化を味わうことができます。
たとえば、今は誰でも小さな政府論に立っている、と。
しかし、、、
小さな社会→少ない負担で失業におびえる社会
大きな社会→高い負担だがセーフティーネットが充実した社会。
といわれたらどうなるか?つーことですね。
あとがきにて経済学的思考のセンスを「インセンティブの観点から社会を見る力」と「因果関係を見つけ出す力」と定義しています。
「年金はねずみ講」「ねずみ講的年功序列賃金体系」などは、うむうむ、そうか、そういわれるとしっくりくる説明がされていて、新たな視点を得ます。鋭く切り込めると思います。
発明の対価について「たからくじ」を用いて説明するなど、うむうむと問題の本質をさっくり浮き出してくれます。
本書は、こういういい方があるのね、という発想のヒント集でもあるのです。
・プロ野球の年棒の高騰ぶり
何を彼らは生産しているのか?という素朴な疑問からその構造を考えています。
・美人と賃金との関係です。
もし、美人の人の賃金が高額ならば、政策的には、美人税を課して、ブサイクに生計の補助を与えねばならないという論www
こういう見方、していきたいものです。
「年金はねずみ講」
「ねずみ講的年功序列賃金体系」
このような語句にピンと来てしまった捻くれさんには楽しく読める経済本です。
わたくしはおもしろかったのです。
書名 :経済学的思考のセンス
著者名 :大竹 文雄/著
出版者 :中央公論新社
出版年 :2005.12
< 作成日 2006/03/27 >
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